さこさこの育児日記

IgA腎症を患いながらの妊娠出産育児についての備忘録

嬉しい妊娠!けれど先生からは不穏な言葉が……

 IgA腎症患者である私の妊娠からの記録を書いていってみようと思い、ブログを立ち上げてみました。同じ病状の方がこれを読んで参考になるかどうかは分かりませんが、希望にしていただけたらと思っています。勿論、ここに書いてあることはあくまで私の体験談であり、医学的根拠のある話を書いているわけでもありません。

 

 今回は、妊娠するまで~妊娠生活を始めた頃まで です

 

 結婚し、1年が経つ頃にそろそろ子供がほしいと思い、腎臓内科の主治医の先生に妊娠は今しても大丈夫なのかどうか聞くことから、私の妊活は始まりました。

 先生からは「とてもリスクが高い」と言われ、けれど絶対にしてはいけないというわけでもなく、あくまでリスクが高いのだと言われました。もちろん先生は細かくどのような悪影響が出る可能性があるのかもしっかりと説明してくださり、それでも妊娠するかどうか決めてくださいというものでした。

 当時私は薬の効果もあったのか腎臓の数値はかなり安定しており、血圧もずっと落ち着いていて、数年前から比べると薬の量もどんどんと減っており、明らかに良くなっている状況でしたがまだ完治はしていませんでした。

 私と夫の年齢が30を越えており、あまりのんびりもしていられないという気持ちがありました。病院で先生に言われた事を全て夫には話し、リスクが高いこと、それでも私は子供が欲しいと思っている事をしっかりと伝えました。夫もずっと子供は欲しがってくれていて、私の体調を心配してくれていましたが、私自身が強く望んでいたため、お互いに納得した上で、子供を望むことに決めました。

 

 幸いそれから数カ月後につわり症状が出て、生理が来ないとなるより前に妊娠したかもとなって、検査薬でしっかりと確認しました。夫と喜びあった翌日、近所の産婦人科へ行って4周目で妊娠した事を確認。既につわりの症状が出ていたこともあり、次の出勤日に上司にはまだわかったばかりだけれどつわりの症状が出ているのでと断って、妊娠を報告しました。

 

 8周目の検診で、赤ちゃんの心臓を無事に確認出来て、おもわず涙ぐんでしまいました。喜びもつかの間、産婦人科の先生から、私の病歴を見て「ちゃんと主治医の先生に許可はもらった?」との言葉が。許可?と一瞬固まってしまった私。リスクが高いことは聞いていたけれど、だめとは言われなかったしと思い、「ダメとは言われてないです」と返していました。

 次の腎臓病の通院が丁度その翌週だったため、産婦人科の先生から腎臓内科の先生への手紙を預かり、翌週その手紙を主治医の先生に確認してもらいました。毎年主治医の先生が変わっていて、丁度新しい先生になったところだったため、既に前の先生に電話で妊娠したことについては話していて、薬も全てストップしていましたが、どのような話になるかどきどきしながら診察を待っていました。

 腎臓内科の主治医の先生から言われたことは、「妊娠は大変喜ばしいことで、決して否定するつもりでは無いですが、母体への影響が大きく、最悪の場合は透析になる可能性があります。それから、無事に赤ちゃんが大きくなれるかどうか分からない」というものでした。自分自身だけでなく赤ちゃんがダメになってしまう可能性を言われ、少なからずショックを受けることに。

 その後産婦人科の先生へ腎臓内科の先生から手紙がいき、産婦人科の先生から言われたのは「本当に許可もらったのかな?かなり状況は良くなさそうだけど」という言葉でした。怒られているような感じで、かなりドギマギしてしまい、うまく言葉を返せなかった気がします。

 通っていた腎臓内科のある大病院の産婦人科の方へ移ることが決定し、13周目にそちらの産婦人科に行って産婦人科の先生に言われたことは、

・早産の可能性があること

・22周目までまずは赤ちゃんが無事であるかどうかが大切なこと

・生まれた赤ちゃんに障がいが出る可能性が高いこと

でした。マイナスなことが並べられ、赤ちゃんを守りきれるのかどうかとても不安になっていました。でもこれらは可能性の話であり、IgA腎症でなくても可能性はある話で、ただ健康な状態で妊娠したよりも可能性が高いという話なのだと今では思えていますが、当時はほぼそれらに当てはまるんだという気持ちでいました。

 赤ちゃんは今のところ順調に問題なく育っていることだけが、ただただ救いでした。

 

 夫には先生から言われたことはすべて話していて、つわりでしんどくて仕事から帰るとダウンしてしまうため、なるべく定時で帰ってきてくれて、夕飯をレシピ見ながらつくってくれたり、買い物に行ってきてくれたり、重労働になる洗濯も全部やってもらっていて、かなり助けられました。まず早産にならないためと腎臓に負担をかけないためになるべく無理をしない、がこの手厚いサポートのお陰でできたことは間違いないなと思っているので、夫には感謝しかありません。

 

次回、順調な妊娠生活からの唐突な出産まで